ビクトリアナーチ18

㉓wing タワーストーンホテル

「ねぇ、ルフィー!このプールの水って、なんだかトロトロしてる🎶」


ポワンッとした顔のミレイユは、完全に酔いが回っていた


「  💧… ああ、温泉プールだからな  」


「 え?  なぁに?  なにプール?」

「  だからぁ!  温泉プール!」


wingタワーホテルの最上階 スパ  リゾートにある温泉プール!


ドリンクバーや、サンマシーンが並び、ここも またゴージャスで飽きさせない空間になっていた


「  温泉なんだ🎵  ふーん 」


そんな場所も、不思議と貸しきり状態で 誰もいない二人だけの世界…


ラウンジで飲みまくった後、二人はプールでも ひとしきり遊んだ✨ 


「  ルフィー!  なんかね、このプールの水ってぇ~🎶 」


タフで酔っぱのミレイユには、付き合いきれず プールサイドのテーブルで見守るルフィー


「  …💦  なんで リュウもクレインも出ねぇーんだよッッ!   ったく💨  」

タブレットを弾きながら、こっそり吐き捨てる…

「  はぁ、帰りてぇ💦 」


「ねぇ~  ルフィー!このプール…」

酔ったミレイユは同じことを何度も言う


「 ああ💦   それは温泉だって ! 」

「  温泉?!  あっ、そっかぁ~  」 

ズルッ   

「  きゃぁっ!!」

水中で足を取られて よろけると、ブクブク 沈んで行く


「  おい!  大丈夫か?!」


慌てて ミレイユの側に飛んでいく


「  うん、平気😁✨✨  」

「  酔ってんだから、あぶねぇーって、もう上がれよ💦 」


「  大丈夫!  それより、このプールの水ってね、トロトローんと しててねぇ! 」

「  ……💧温泉だからな❗️」げっそり

「  うん、それね!  …なんかぁ、気持ちよくて、ずっーと、こうして入っていたい  」

首を傾けて、くにゃんとする


(  はぁ、オレは 泣けてくるぜ!)

「   誰がこんなところに温泉プールなんぞ 作りやがった!  💢  」


「  なぁに?  ルフィー  」

「 💦 ああ、温泉プールだからな!  トロトロしててな!  最高だぜ!」


半ば、ヤケクソなルフィーに対して

ミレイユは可愛い膨れっ面で詰めよってくる


「  ちょっと、私のこと、酔っぱらいだど思って、てきとーなこといってるでしょ?  ちゃんと分かってるんだからね!  」


「  …💧  なに?    」

また何を言い出す、こいつは!


「  ここ! お風呂なんでしょ?  」

「  はあ? 」


ミレイユは、ルフィーの手を振り払い、急に激しい動きをする


「 ねぇ!!   お風呂に服着たまま、入っちゃってる!   Σ あ~、ルフィーもじゃない!  だめよ! 脱がなきゃ!」 


ルフィーの水着に手をかけるミレイユ


「  あー?💦 よせ、バカ!💦  」

「  湯槽にタオルだって 浸けちゃいけないのに、服なんて着て入っちゃダメじゃない!」グイグイ

しつこく引っ張って離さない


「  💢ちょ、離せ!  わかった! わかったって! 脱ぎゃいいんだろ!  」

潔《いさぎよ》いルフィーは掴まれたブラトップを脱ぎ捨てる!




「 なんか私の、これ脱げない💦   取れないわ、脱ぎたいのに💦 ルフィーやって!  」

背中に手を伸ばし、モジモジしているミレイユ


「  あー💦  お前は脱がなくていい! 」(///∇///)

「  なんで?   脱ぐ~、脱ぎたーい、脱がして~ ルフィー!」


本人がこんなに脱ぎたいと言ってるのだから、脱がしてやったらどうなのか?


💢  おい!ハッキリ言っとく!

オレが求めてるのは こーゆーのじゃないから!


「 …💧 ミレイユ! 酔っぱらいはな、風呂 入ったらダメなんだぞ!   こんなとこで溺れ死んだら 笑えねぇからっ!  」


騒ぐミレイユの腕を掴むと、ゾクッとするほど、冷めたくなっていた


「  いや!まだ、入っていたい!

 だって、ちっとも温まってないし、なんか、寒い… 」ぶるぶる


「  そりゃ、 おまえプールだもん  」

ほとほと疲れはてたルフィーは、げんなりしている


「 … ねぇ ルフィー 」 


そんなルフィーに、急にしおらしくなったミレイユが すり寄ってきた


ピトッ


(  Σ(Д゚;/)/ええええ 💦  )


天井まで飛び上がるほど、驚くルフィーの姿は、容易に想像がつくだろう。


「  …💦  」ドキドキドキドキ


そして、死ぬほど動揺した


夢にまでみた愛しい女が、自分から  すり寄ってきたのだ!  


そして、腕の中にいる…


しかし、ミレイユの背中に 回した手は、ポジションを定められず、握ったり開いたりとムダに動かす


さあ、どうする?  ルフィー!

千歳一遇の  このチャンス!


力強く抱きしめて、そのまま一気に波に乗れるか!


「  くーー💦」

ルフィーの心は千々《ちぢ》に乱れた


「… ルフィー、私  」

胸の中で小さく呟く声

それを聞き取ろうと首を傾けるルフィーは色めき立ち、次の言葉に少なからずの期待を持った!


(ヤベぇ⁉️  マジかよ💦 )


プールの水面《みなも》がライトに踊らされ 、てらてらと揺れている


「んん……頭がね    」( 。゚Д゚。)


「  ? あたま?」

頭と言われて、嫌な予感がした


「グラグラして  なんか…」

「  ?…💧  なに?  」

「  ぎもぢわるい…💧」

「…は?  なにをいってんの?おまえ  」(≧□≦)


「  💦💦  吐きそう  」


「  あ~~?!  💦ちょ、ちょっと待てって! 」こんなとこで吐くなよ!


「  ダメぇ~❗️  動くと出ちゃう 💦」

「  バカっ!  我慢しろ!」


そのままミレイユを抱《か》えるとプールサイドにあがり、呼出パネルを押した


ホテルの係員がくるのを待つ!


「…  ったく!オレに ゲボろうとして くっついてきたのかよ💢  」


「  寒い!  気持ち悪い  ルフィー  」

「  まってろ!今、  人を呼んだから、誰か来るから!」


「   いや!誰にも会いたくない、帰りたくない! じゃレイラ 呼んで!」


「  ああ!  オレもさっきから かけてるけど、リュウのやつは 何やってんだか、全然 でねぇんだよ!」


「  💢なによ、レイラったら!   もぉそうよ!  レイラは本当に悪いんだから!!   悪行の数々!    だから極悪非道なんて言われるのよ 💢   」


「  悪行って-w 」

何にもしてないのに不運だなと自分の不運を棚にあげて笑う


「  私のことなんて、何も考えてくれてないんだから  ふん💨  嫌いよ!」


そう言いながらミレイユは、プールサイドのクッションマットに頬を擦り付けて、寝心地を探す仕草をしている


「  ごちゃごちゃ言いながら、そこで 寝んなよっ!  」

「  ううん  」いいの~💨

「  …はぁ💧  」



「  大丈夫ですか?   」

数分で、BelleBotが現れて、ゴーストを開く

「  うう…ん  」

ミレイユにバスタオルをかけて、手際よくソファーに乗せ込む


「  ケッ 、 ビーかよ  」

腕組して、面白くなさそうなルフィーは アイビー嫌いの時代遅れの軍人だ。


「お薬です、どうぞ。 」

大人しく口を開けるミレイユにカプセルを与えると、

 「お部屋にご案内します! 」

BelleBotはルフィーをゴーストに促した


「  オレたちは宿泊客じゃねぇ、飲みに来ただけだ💦  休んだら帰る!」

てか、帰らせろ~ー❗️


「  ブラッセルから、お越しの ルフー・ オリジン 様ですね! 」

「  ああ 」

「  こちらに宿泊されるよう 連絡を頂いており、すでに手配済みです!ご安心ください!さぁどうぞっ!」


「  はぁ~?!」ご安心できるか💢バカタレ!


「 ご予約のホテルは、手違いがあって  部屋数が 足りないとの事でした。でもご安心ください、私共のナーチwing  タワー ストーンホテルは、全室南向き オーシャンフロントの素晴らしい眺めと、ワンランク上を感じさせる 快適で格調高いお部屋、すべての家具はこだわりの特注品で、デザイナーはプリスタインのテンシャード・ピーシーでございますよ🎵 」


Belle Botはミレイユにガウンを着せる

「  だぁれ? それ…。しってる?ルフィー  」


「  知るかよ!    くそっ!  レオンのヤローに完全にハメられたぜ!  はなっから、マ・セローにオレたちの部屋なんかなかったのかもな!」

ぶつぶつ言いながら、反対の方へ歩いて行こうとするルフィー


「  あの、 お部屋へ あがるピットは こちらです、ガウンをどうぞ!    ゴーストへお乗りください、お連れします   」


「  うるせーな!  シャワー浴びてくんだよ💢    お前はミレイユの面倒だけ見てりゃいいんだ!  」


「  では、ガウンを…」


「 オレに構うなっ💢ポンコツ!」


水着のボトムパンツ一枚に、首にタオル のルフィー、高圧的な態度で 、のしのしと歩いていく…

なんとも言えない様だった



「  ルフィー!  早くねっ~❗️」

「…。ああ 💦」

( オレはしもべじゃねぇぞ 糞!  )


ミレイユがゴーストから身を乗り出して、パンいちルフィーの 後姿を  ニコニコして見送る


「  ミレイユさま、ホットバスで少し温まりますか?  」


「  私、ちょっと 気持ち悪くなって、頭がぐるぐるしたから…うーん  」

BelleBotにすがりつくミレイユ


「  大丈夫です、このスキリンは数分でアルコール成分を分解排出させて、不快なご気分を改善します!」

「  そうなの?  じゃまたお酒 美味しく飲めるのね💕  便利ね!  あなたって頼りになるわ!  なんか、よかった!」


「  はい!ご要望があれば  何なりとお申し付けください!💗」


「   ありがとう✨  あなた、名前は何て言うの?  」  

「 名前…  T ‐120 BelleBotです! どうぞ、よろしくお願いします  」


「   そうなのねぇ 💕 じゃ、てぃーちゃんね(*´∇`*)よろしく😃✌️ 」

「  てぃーちゃんですか  」

T-120もまんざらではないようだ


 「    てぃーちゃん、本当に ありがとう…   レイラなんかより、ずっと分かってくれそう。  ルフィーだって、すぐ帰りたがって、私の気持ちなんて全然 考えてくれないのよ! 」


(  あぁ、ユーリに、会いたい)


ヒシッ!


ミレイユは 、 色づく 深い吐息を漏らし    てぃーちゃんにしがみつく…