ナーチ22

㉘出発前の様子

どうやら ブラッセルでは  何か緊迫した事態が迫っているようだった、果たして、その謎の脅威から逃れることはできるのか! 

 

いや、今は もっと重大な案件がある!  それは、みんながちゃんと マ・セローを出発する事ができるのか!ということだっ!



お食事処で わいわい楽しい一時を過ごしたメンバーたち!


「  みなさん揃っての 朝ごはん!

って、やっぱり 美味しかったですねぇ~💕」

  ルフィーさま、お茶どうぞ!❤️

あ、おふきんも、どーぞ!🎵


「  ん 、   ラデイア~、オレの煙草は~?  」

「  はぁい!  どうぞ!  」

ちゃんと持って来ましたよ(’-’*)♪


ラデイアは  幸せそうに、嬉々《いそいそ》とルフィーの面倒を見る

もちろんルフィーの方も当たり前のように寛《くつろ》いでいた


「  いや~😁  昨晩はお二人が、 いなかったので、つまらなかったと言いましょうか、寂しかったと言いましょうか、ねぇ~✨   」快適でしたよ


スプラは蝿のように手を擦り合わせ、二人の前で ニタニタしている


「  はぁ?  なんだ、お前   そんなにオレたちに構ってほしいってか? 」

「  ふっ   上等だなっ  」

ルフィーとレイラは睨みを効かせて立ち上がる!


「  ひぇ~ー💦 」

慌ててミレイユとクレインの側に逃げて行くスプラだが、二人の方は  

ただ、タバコを吸いに部屋を出ていくだけだった


ミレイユたちは、クルージングの時の 話しで盛り上がっていた


「  へぇ、そんなに  いっぱい?  」 

「  ええ!  群れでね  泳いでたわ🎵  イルカって  すごい人懐っこいのよ」

「  そうなの?  本物を見たことがないわ💦  」


「はい、はい、なんですかぁ? イルカの話ですかぁ?」ぼくは見たことありますよ!とーぜんです!


どんどん話に割り込んでゆくスプラ


「  ミュージアムに行ったら 見れるわね🎵    昨日は、せっかく 野生のイルカに会えたのに、なんにも撮れなかったから😢   

スプラ、今日はちゃんと、動画  撮ってね! 」


「  はい!  お任せください! 」

ぼくは、あんな使えないバカとは違いますからね✨



そして、その使えないバカ《ルフィー》は、レイラとロビーの喫煙所で一服中、ふぁ~っと大きなアクビをして目に涙… 


「  寝不足か?  」

「  いや💦  寝たけどよ…   連中、今日も、また  どっか行くってよ💦   

オレはダリぃぜっ   」


「  …… クレインが気にしてたぞ   

かなり遅くまで、お前たちが帰るだろうと ロックせずに待っていた 」


「  あー?     部屋あったのかよ💦

レオンのヤロー  とことんまで、オレを ハメやがって…  ったく!   散々だったぜ💦  」


何度も電話したが何してた?、などと、野暮なことは聞けないルフィー


「  ふっ…。大変だったな  」

ミレイユの酔っぱらった様子を思い浮かべ、 苦笑するレイラ


時折 見せる 柔らかな表情だ



「  なぁ、リュウ…   おまえ…💦」


ルフィーには ずっと、聞いておきたい事があった…


クレインと付き合ってるんだよな?

ミレイユとは、恋愛感情とか…そうゆーんじゃないんだよな?



「 ? …なんだ?  」


いつも なかなか言い出せない


「…💧あ、  いや、マ・セローのメシって旨かったか?  」


レイラはルフィーをチラッと見る

「  今、お前  食べただろう  」


「  💦  あぁ いや  晩めしだよ!  ほら、なんか 色んなもん出たとか なんとか 💦  」


山ざるか…💧

「   … どうでもいいことを聞くな  」

「   確かに   笑 」


冷たい視線を向けるレイラに照れ笑いのルフィー


「   …で、なんだ?  」他にあるんだろう  

「…💧ん、いや、だからな!」





心を決めて口を開くと、そこには タイミングがいいのか、悪いのか、

クレインがスタスタやってきた


「  🎵  やっぱりここか!  もうみんな部屋に戻って、支度してるぞ(^^)

ルフィー、イルカの動画、撮らなかったってな  」ニヤニヤ


「   はぁん?  撮るかよっ   そんなもん…  頼まれてねぇし。」

んだよ、ニヤニヤすんな💢


「   行く前に私が言ったじゃないか!  まぁ☺️おおかたミレイユの水着姿を見るのに夢中だったんだろう😁  」ふふ、 イルカなんか 全然見てなかったんだろう?白状しろ!-w


「  はぁー?アホかっ!💦  おまえ!

ガキじゃあるまいしっ!    んなわけねぇだろ!  」


動揺しまくりのルフィーをクレインは からかうように  肘でつつく


「  またぁ  またぁ😁  ムリすんな 」

このこの~🎶


「  💢💦 おまえっ!張り倒すぞ! 」

だいたい !   オレの頭ん中を ブンブン飛んで、ごちゃごちゃ言いやがって💦    邪魔くせーんだよ


クレイン、にこにこ🎶

「  あー😁✨✨  そうだぁ、二人でお泊まりしたんだもんなぁ~🎶  」

そーだよな~✨水着どころじゃないかぁ❤️


「  (///∇///)💦よせっ!このバカ!」


 茶化すクレインを、赤面ルフィーが バックチョークで 押さえ込む


「  キャハハ!  テレるなって 」離せって-w


溢れる笑顔のクレイン…

じゃれ合う二人は 子供のようだ


「  ふっ…」

穏やかな眼差しで、それを見つめるレイラ… 


「  レイラっ! 」


 それを断ち切るように、向こうの方から呼びつけるのはミレイユだ


「   モービルに、荷物 積むの手伝って…    はぁ💨  」


カートを押しながら深いタメ息、浮かない顔をしている


「  …どうした?  顔色が悪いな…  食事も ほとんど食べていなかった… 」


カートを押すのを交代し、手荷物も持ってやる


「    …   昨日 飲みすぎて、夜もあまり寝てないし、ユーリが  ちっとも連絡してくれないのよ💦  」


レイラの表情は一変した

  険しいものになり、前方を見据える


「  そんなこと…もう忘れろ!  」


「   簡単に言わないで!  だいたい、レイラは 私の事なんて、ちっとも分かってないんだから💦 」


立ち止まって、レイラを睨むミレイユの瞳には涙が溢れている


「   ……💧   もう 休んでいろ   後は私が運ぶ    」

「   ねぇレイラ!  あなたは昨日、どこにいたの?  ルフィーが全然  繋がらないって 言ってたわっ!  」


眉を寄せて、振り返るレイラ


「  どこ?  私はここにいた…  戻ってこなかったのは お前だろう!  」


「   …だって、とても、みんなでワイワイする気分になんて なれなくて… 何だか 心が乱れて、落ち着かなくて…    離れたら 余計、ユーリに会いたくて…  」


「 💢 バカなことを言うな!  気でもふれたか?! お前らしくもない!」

帰れば嫌でも会える!




「  ひどいっ(# ̄З ̄)   レイラ!」


「  ああ、私はこういう人間だ、 知ってるだろう   」


感情が入り乱れるレイラの眼差しは、まるで 情けないミレイユを責めているようだ


「   私…   あなたを呼んだのに…  誰とも一緒に居たくなくて、でも 、レイラにはいてほしくて…  」


まばたきするたび、長いまつげが揺さぶられ、涙が溢れて  後から後からその頬を伝う


「  ミレイユ…💦  」


「  レイラ、 私の声  聞こえなかったの?  」


レイラのなんとも苦痛な表情

「  ……。」(  ああ、聞こえた、    気のせいかと思ったが… 💧)


 レイラは  目をそらし 昨夜のことを思い出す…


なぜ   後ろめたく感じるのか…



「 そうよね💢   どーせ、みんなで お酒飲んで  大騒ぎして楽しくやってたんでしょ!   聞こえるわけないわね!」   ふん💨



「  …💦   まて!   」


ミレイユの腕を掴もうとする


「   いや!   触らないで! レイラなんて嫌いよ!! 」

その場に 荷物とレイラを残し、ミレイユは小走りにいってしまう


見送るレイラの渋い表情

(  まだ、触れてもいないのに…💧)



ルフィーとクレインは離れた場所からそれを見て、顔を見合わす


「  どうした?  あいつら?  」喧嘩?

まさかな💦オレたちじゃあるまいし😁


下らないこと言ってないで💢

「  …💧  とりあえず、ミレイユのところに行ってやれ   」


「  あ、ああ💦  」

「   あ、ルフィー! 」


「  ?  💦」

行きかけるルフィーは、呼び止められて振り返る


「  何も詮索するなよ!   こういうときは、ただ  傍にいるだけでいいんだ!    いいな!  ほら、早くいけ!」


「  💦  わかってるっっ! 」 オレだってバカじゃねぇんだから💦 


早くいけ!と言われて、慌てて ミレイユを追いかけるルフィー


その後ろ姿を  可愛いやつ、と見送るクレイン


「  クスッ    バカだし、デリカシーもないし-w  」


一方、レイラの方はカートを押してロビーを出てゆく姿…


「  レイラ💧  」

クレインは駆け寄る事もできず、黙って見送った




“ ひどいっ ” 

“ レイラ、呼んだのよ… ”

“  さわらないで!!  ”


ミレイユの怒った顔…

ミレイユの声が響く…


「 … 。」

レイラは、振り払うように、空を仰ぐと 雲ひとつない青が広がっていた


( やたら清々しいのも、気分が悪い💢 )


そんなことをぶつぶつ思いながら、一人、荷物を乗せていると、さらに清々しいレオンが圧倒的なオーラを引っ提げて現れる


「  あら、ご苦労様!  ポーターにやらせれば良かったのに  」


「  ム っ!」またお前か

気分の悪いところを狙って来るようだ、とレイラは さらに不機嫌さを募らせる


「   ふふ、  気でもふれたか?-w  」


「  ?💢   なに?  」

「    -w  あんな 酷いこと、ミレイユに言えるのは貴方ぐらいよね  」


レイラは手を止めて、訝《いぶか》しげにレオンを見る


「  きさま、どこで聞いてた? 」

「  うふふ!   無口で、何でも無関心を装うのかと思ったら、ミレイユには違うのねっ😁  」


どんなときにも即座に平常心を取り戻し、事に挑む鍛錬は こんなときに実を結ぶ

「  …。」

まるで意味がわからないと無表情を決めこんで、荷物の積込みを続ける


「  でもね…   ミレイユが落ち着かなかったのは どうやら恋心だけじゃないと思うわ  」胸騒ぎってやつ


「  ?!  ユーリに何かあったのか?  」


即座に食いつくレイラに、レオンは珍しく笑わない


「  あなたたちは 不思議なアビリティを持ってるじゃない?  きっと それで、ミレイユは何かを感じて 不安になったのかもしれないわ     

…💧 心配させるから、いちいち言わなかったけど、プライアスたちは、BWB《ブルゥ党》に襲撃されたとか…  ロットワイラーじゃ結構な騒ぎに なってるらしいわよ。 」


 モービルのメタリックを  しなやかな指で   なぞりながら パネルボタンを押してトランクルームの開閉口を閉じた



「   …で、やつは  」


帰れば嫌でも会える などといって、もし死んでいたら…  ミレイユがどれほど悲しむか


レイラは神妙な顔で レオンを見る


「 居所は不明…  。通信はいくつも ジャックしてるから、もちろん生きてるわ  」


「…そうか 」

ホッとする気持ちを隠しつつも、胸を撫で下ろす


「   …プライアスは、どこでも、その内部に入り込み、撹乱、漏洩が得意な抜け目ない策略家よ、本当にブルウの襲撃なのか、怪しいものだわ。今のところ  敵では ないし、泳がしてるけど、  要注意人物には変わりないから、ミレイユには、なるべく近づけない方がいいわね   」


レオンにはパラメールでの因縁が根深く息づいているようだ

レイラにとっても 決して無視できない相手である


ミレイユが恋い焦がれる ユーリ・プライアスとは…


ロットワイラーの国務省外交保安局をへて、現在はSW特殊情報局局長を務めるに至るが、自ら、各国のユニットに潜入、スパイ活動や クラフト任務もこなし、 過激派組織の情報収集や、亡命、潜行などの捜査、確保に明け暮れる アグレッシブで謎の多い人物だ


フォルティナ人とマラミュート人の混血。


父はフォルティナ人で、ロットの国務省長官ローベル・プライアスである、母はマラミュート人で、かの有名なクマールの ゴールデンアーマーと言われるセイバースタークロス、  第8惑星テンメイの若きサンクーンだ



「  BWBといったら プリスタインの 労働党 による過激派か…  変に こじれると厄介だな  」


「  そうよ、プライアスは戦争の火付け役だと思う…  でも後ろにいるのはロットじゃないわ、今、あそこは政権交代したばかりだし、アリバーハキャフの内戦に深く干渉していて、プリと戦争するどころじゃないはず。なぜかマスターもそこに向かわされてるし…💦 」


オブジェ達を案ずる様子は、ごく一般的に 恋人を思う女の子の姿に写るから不思議だ


「  !  泉が?黒木も一緒か?  」


「  ええ  一応、善後策は講じたけど… それでなくても危険なところだから。プライアスが、どこと繋がっているのか、早急に  突き止めなければ…    自分の国すら売ろうって言うんだから、たいしたもんよね!  」


「    やつは ロットを自国などと思っていないだろう、    だから 中枢から、じわじわと細部に手を伸ばし、事を起こせる、相手の懐に自ら率先躬行《そっせんきゅうこう》するやり方で  敵にまわせば、スプラなんかより、手強い相手だ   」


「   あら、よく分かってるのね!

貴方がそこまで高評価するんだから、なるべく早めに片付ける必要があるのかしら…       ミレイユと、しっぽちゃんと…  ブラッセルの為に…  」


「   山猿?  」


「   しっぽちゃんのアビリティは魅力的よ!  プライアスに利用されかねないでしょ?   あの犬がへばりついてるのも気になるわ  」


「  ……。戦略には狡猾《こうかつ》だが、仲間を踏みにじりはしないだろう   」

やつは危機的状況に身を置いて、生きるという事に足掻《あが》いているような…

私には少なからず 身に覚えがある、自分の居場所が見つかれば、何か定まるのではないか…希望的観測に過ぎないが…    


「   そうだといいけど… 💧 」


何かを模索しているようなレオンの面差しは、サンシャインガールなど一連の華やかな類《たぐ》いから、かけ離れていた


「  …。」

チラッとだけ見るレイラ


「  まっ!💦    めんどくさい話しはこのくらいにして、  とりあえず! ルクピリオス ミュージアムに行かないとね🎶    みんなが楽しみにしてるから💕    」


うふっと、

レオンはいつもの天使スマイルをプレゼントする


「   歪曲《わいきょく》な薄笑いはよせ…  時折 見せる研ぎ澄まされた軍師の表情、それが一番、お前らしい  」


「  ( レイラ…   )   そんなレオンじゃ  平凡過ぎない? -w    いっつも、😠こーんな顔してたら、まるでブラックホールみたいで陰気くさいったら ないわ  」クレインになっちゃう-w


「  ふっ……  もしユーリがG3協定に反して、仲間を欺き、脅威の存在となるなら、この私が必ず始末する!   …心配するな  」


「   😃💕  やーん!  リュウちゃん、かっこいい🎵  頼りにしてるわよーーん   」


スタスタいってしまうレイラの背中に ふざけた声援を送るレオンだった