ビクトリア🌼ナーチ7

⑧E424星



色々ありながらも、ようやくE424星に到着した。


「ちょっとぉ~~海って素敵ん!」

エップが激しく興奮している


回収ステーションでデビルファングに別れを告げて、みんなはLBモービルに乗り換えると、陸上の美しい景色を眺めながら、きらめくリゾート!ビクトリアナーチへ向かうのだった。


「同じ海パラメールとは全然違いますね!」

ラディアは言ってしまってからハッとなってスプラを振り返るが、時すでに遅し。

「パラメールだって昔はとっても美しい海だったんですよぉ、ブラッセルに侵略されるまではね。」

声は穏やかだが視線は鋭い

「ごめんなさいですぅ💦」

ものすごく慌てて手を合わせるラディア

「いいえ~~。ラディアさんが謝ることはありませんけどぉ。」

ガタン!と座椅子が動き、ハチが顔をだす

「ああ、謝る必要なんかないさ、美しい海って?知った風にいうじゃないか?見てもないくせに。」

「ハチさん💦」

「そうだ、そうだ、うやっひぃーー!てめー、ブラッセルに侵略されるまでは~だぁーとぉ!俺たちに喧嘩売ってんのかぁ!おう!おう!」

スキャルバもシートを揺さぶって、猿のように暴れている

「喧嘩なんか売ってませんよ~僕は常に事実をいってるだけですからぁ。」

なにおーーー!となるスキャルバたちをクレインがたしなめる。


ファーストシートのレイラは手動運転で、あえてハンドルを握っている。

「おい、リュウ無理すんなよ」

システムが故障したとき以外、モービルを運転する者など、こちらの星系ではいないのだ、ごみごみした地ベタを走るなど、ご苦労なことだ、とルフィーは思った。


「ねぇ、レイラったら、ここのお店に寄りたいっていったのに!通りすぎたでしょ!」

ナビマップのディスプレイを指《ゆび》さしながら、ミレイユに怒られるレイラ、ばつの悪い顔を向ける。

ついつい飛ばしすぎたようだ。

「もどるか?」

「ちょっと、だめよ!予定より到着時間が押してるんだから、先に進んで!」

凄い勢いでスズカが口を挟む

「ム!だまれ!きさまに聞いてない」

「なんですって~💢」

さっきのこぜり合いが尾を引いているようだ。二人の間に火花が散っている

「ねぇ、ミレイユ。今、向かってるパーキングにミレイユの行きたい 

お店も入ってるみたいよ、その前にまた、見つけたら停まればいいし。」

レオンはミレイユをじっと見る

「ええ!いいわ!だいたい、レイラが、ぶんぶん飛ばすからいけないのよ!スズカにあたるなんて、良くないわ!」

「そうですって!うふ」

ムッとするレイラにレオンが近寄る

「ムカ💢近づくな」

「あなたが乱暴な運転だもの~流されただけよ~、あーーーん」

わざとらしく、フラフラするレオン


ピピッ

自動運転に切り替えると、無言で後ろに移動するレイラ。


ギャーギャー言い合うスプラたちの横を通り際、ジロリと睨んだ。

「おや、レイラさん、どうかしたんですか?」

「うるさい…殺すぞ」

え~ーーー!!とスプラ

レイラは不機嫌な顔でシートに座ると腕を組み上げ 目を閉じる。

青ざめたスプラを見て、

ゲラゲラ笑って喜ぶスキャルバたち


「何かあったのか?」

前方のレオンたちとレイラの様子を交互にみやるクレイン。


「ルフィー、来て💕」

シートパネルのウインドウにレオンがニッコリと映る

「ん?」

ルフィーも前の方を見て、やっぱり何かあったのか?とクレインと目を合わせる

「行くのか?どうせ、下らない事に決まってる、やめとけば?」

真面目なクレインが耳を疑うようなことをいう、ルフィーは二度見した。

「💧んじゃ、お前代わりに行けよ。」

ここでホイホイと行ってしまえば、レオンの犬だと言われかねない。

ルフィーはシートにどっしりと深く座り直す。

「いやだ!お前がいけ!」

クレイン即断!

「んだよ(¬∀¬)」

ウインドウがまた開く

「ルフィー、早く!」

今度はちょっと不機嫌なミレイユが顔をだす

「あ、ああ💦」

ルフィーは驚いて座席から転げるように飛んでいった。


「…情けないな」

クレインが呟くとレイラがチラッと見て笑った

「ふっ」


「どうしたの?ただ乗ってるより運転したかったんじゃないのか?」

「まあな」

「レオンに絡まれた?さっきのスズカとの喧嘩も、どうせレオンのせいなんだろう。あいつは避けると余計くるのよ。ましてや、動揺したり、逃げたりしたら、しつこいぞ-w」

レイラは黙って外を見る

「考えたら、私のせいか…ごめんなさい、他人事みたいな言い方して。」(私のまわりの人間にちょっかい出して、私が動揺するのを楽しんでる。)

「…。なぜ、お前が謝る?」

レイラはクレインを見る

「なぜって…」一応リンクだから…(口にも出したくないけど)


そして前方…

「パーキングに着く前に、こういう系のお店あったら、すぐ止まってよ、他にも見たいものあるんだから!わかった?」

なんだか怒ったような口調のミレイユと、

「そーいうこと、わかった?私のセッティング、感謝してね」

ミレイユとドライブ幸せでしょ♪

と愉快そうなレオンに挟まれて、ルフィーは微妙。


「あ、ああ💧」


なに怒ってんだよと思ったり、なんでおれが運転しなきゃなんねーんだよ、と思ったり、しかし何も言えずに進むのでした。お気の毒。




⑨オレンジパークセブンビレッジ


「ペットシーツとかあるかしら。

ウエットティッシュも無くなったら困るんだから!本当にレイラったら何にもわかってくれてないのよね!」

オレンジパークに着いても、ミレイユの不満は収まってないようだ。

「…💧」

後ろからついて歩くレイラ、終始、無言でげんなりしている。


「さぁ、さぁ、オレンジパークセブンビレッジでーす!はーい!海がきれいです!レイラさん、怒られてまーす!」


なんと!

スプラ、絡んではならないところに絡んでしまいましたね!

「ムカ💢殺すぞ!きさま!」

ストレスの塊を叩きつけろ!

サイコフレイム 、ブォォォォォ!!

スプラ、Σ(゚∀゚)~ーーひゃーーー


スズカとレオンはそんなことなど気にもしないで、オレンジパークを、にこやかに宣伝する!


スズカ「ビクトリアナーチはまだ先ですが、オーセンティアSHOP99のある場所はどこも素敵でーす!」


ーなるほど!なるほど!


レオン「はーい!その通り!このお洒落なお店でお買い物したり、飲んだり食べたりして~!ねぇ💕

じゃ、中でワイワイしている、みんなの様子を見ちゃいましょう!」


突撃ライヴ!リアルガオウ!!

スターーートだ!!


ーみんなのワイワイみたいでーす!何か良いものありました?


ユキホ「スーパーで29円で売ってる水がぁ!ここじゃ110円なんだぞ!」

スキャルバ「なぁにぃ! ぼったくりだぜ!この星は!」


ーなんと!そんなバカなことが?


クレイン「しー!静かに!私たちはどこに行っても注目されてるのに!そんな大声でぼったくりとか言うな!」


ーいや~、でもぼったくりですよねぇ、それは!


ルフィー「くくく」

クレイン「笑ってる場合か!ちゃんと教育しろよ!」

ルフィー「29円が110円じゃスキャルバのいう通りぼったくりだぜ!ここの連中を教育しねぇーとな!」

クレイン「物価がちがうだろ!ここは観光地なんだから!高いのが当たり前なんだ!高いのが!」


ー高いんですね~~!オーセンティア!リアルな会話です!


スズカ「ちょっと!そんな話し、やめなさいよ!なんの宣伝にもならないじゃないのよ!もっと、きれいとか、おしゃれとか、美味しいとか言いなさいよ~」


ーいやいや、楽しくていいですよ!


ユキホ「腹へった~!なんか食う!」


ーみなさん、何を食べるんでしょうか!楽しみです!


スプラ「あー、あのですねぇ、まだまだずーーっと食べれませんよ!

ふー先生たち、ケチケチ貧乏旅ですから」


ーはぁ?なんでしょう!誰がケチケチ貧乏なんですか?


ユキホ「ええーーーーなんだよ!腹へった~、上にバイキングあるらしいぞ!」

レオン「レオンもフーもバイキングきらーい」


ーユキホちん、なかなかバイキングにありつけませんね~


エップ「あたし~試食、食べ過ぎてお腹いっぱぁい!」


ーここはそんなに試食あるんですか?


ハチ「いつの間に あんた、そんなに食べたのさ💧」( ̄▽ ̄;)

ユキホ「オレも試食、全部食べた!変な茶色い丸いのと、黒いもんはゲロマズだった!」


ー茶色と黒いのって…色だけでいってもマズそうですねぇ~


スズカ「まったく!ノータリン猿は頭だけでなく、舌も悪いんだから!やんなるわ!」はい!カット


ーこれライヴですから、スズカちゃん💦


ユキホ「なんだと!おめぇーの買ってきたもんなんて、どれも酸っぱくてまじかったじゃねぇーか!このバカ舌野郎!」


ーそういえばスズカちゃんは、下見に一回、ナーチに来てるんですねぇ


スズカ「なんですってぇ!! バカでノータリンなお前なんかに言われたくないわよ!梅よ!梅!梅がメインなのよ!分からないの?バカじゃないの?まったく!梅ドレッシング!梅クランチ!梅ゼリーってね!!お土産にはテーマってもんがあるでしょ!」

ユキホ「はーん?テーマ?なんだ?ラーマかぁ!とにかくオレは腹へってんだ!酸っぱくないもんよこせ!」

ラディア「あの~~黒飴食べます?黒いですけど、美味しいですよ。」

ユキホ「ウホ!食べる!」


ーああ、ラディアちゃんはスイートで、なごみ系ほんわかするなぁ!


ラディア「どーぞ!どーぞ!沢山ありますから!」

ユキホ「どーも!どーも!沢山食べますから」ボーリボーリ

ハチ「ちょっとあんた、こいつに、そんなに食わしたら…」


ーさすが、ハチさん、付き合い長いから分かっちゃってますね!この後の展開が…


ラディア「そうですか?ダメですか?つい楽しくて」

ユキホ「大丈夫、大丈夫、オレいくらでも食える」ボリボリボリ

ハチ「あんたも調子こいて噛んでんじゃないよ、飴はなめるもんだろ」