クッキー🍪ストーリー4

日常の ありふれた毎日は、ただ淡々と、当たり前のように 繰り返されるが、

それも ちょっとしたきっかけや、出来事により あっけなく 崩れ去る…

いつも笑顔とか、感謝とか いうわけにはいかないが、

しかし、日々是好日と生きよう！

「   マジで～？！    そんな毒に染まったソン、キモい💢」

「   ちょっと～ぉ～！ モッチに言われたくなーい   」

「   えーっ！   まさか！ もう、やったんだ？あんた  」

「 やぁっだぁ～ーー！」

ビタビタと、マルモを叩く

「  こっちだってぇ、やだ～！

ソンにはストレートでいてほしかった、本当やだわっ 」

ソン＝村上亜依花、

ストレート＝異性愛

そんな説明 要りませんか？

PM10時で 仕事をあがったマルモと、いつものように入り浸っている亜依花。

テーブルで向かい合って、真剣そのもの、

クラブイベントがきっかけで、付き合い始めた女同士の濃密な恋愛事情、その全貌を赤裸々に語る？

「 ええーーー！  女って そうなのぉ～？！ 」

マルモの張り上げる声が響く！

「   うるさいっ、 これ運んで！   あー、キャベツの千切りしてないし（｀Δ´）   」

詩音は、今日も交替が来ないためカウンターの中、仕込みチェックをしながら 仕方なく 客の注文をこなしている

「 もぉ～！ 今、大事なとこ 」

マルモは慌てた様子でトレーを持つ

「 こぼすなよ 」

「 ちょ、詩音も聞いて！   あの子の話し すごいって！   」

「 興味なし！ 」

詩音はきっぱり言い切るが、そんな返事など待たずして、マルモはテーブルにもどっていった

──

チャリン…

「  いらっしゃいませ～」

ドアが開いて  現れたのは魁斗だった。

「なんだ、魁斗か」

「  なんだとは、なによ～

このこの～😁  」

「よせ、バカ 」

カウンター越しに 指でツンツンと   詩音に じゃれついて、テーブルのほうに振り返る。

「 おまたせちゃん！」

「 おそーーい！！ 」

亜依花は 嬉しそうな顔を向けながら照れ隠しか 口調はキツい

「  あ、じゃまた話そうね！」

マルモに微笑むと、そそくさ立ち上がり魁斗に腕を絡ませた

「 ほいじゃ、みなさん お先どすぇ～ー❤️ 」

爽やかに手を振る魁斗

「早く いっちまぇー 」

詩音は しっしっ ！とやる

二人が行って、ドアがパタンと閉まると、

「  レズ、キモい！」

マルモはテーブルをシュッ シュッと 除菌スプレーして 拭くと、空いたグラスを  カウンターに運びながら  あからさまに不機嫌な顔をしている

「  うわっ笑  マルモが ジェラってる～ｗ」

「  はぁ？違うけど。でも、あれ早すぎない？   突然変異して？ 

もう付き合ってぇ？？    なに、あれって感じ～ 」ぷんぷん

どう考えても、やっかみだ

「あはは💧 」

詩音は笑うしかなかった。

「   しかも、あの魁斗って、店子でしょ？   大丈夫？遊ばれてない？」

そう魁斗は、外区江西のスイートポテトというMixバーに勤めていた。

「あいつ、見た目チャラいけど、同棲してた彼女と別れてから 、

誰とも付き合ってないし、客にも手は出さない、真面目だよ   」

自分なんかより、ずっと。

詩音は心の中で呟いた

「 そだね～！ 村上の方が、惚れっぽくて  すぐ飽きそう -w 」

マルモはカラカラと笑う

ビアンワールドの縁に足を踏み入れた普通の女の子は、世界が一変したようだ。

しかし、ボーイッシュと付き合うストレートは、大概が、また 元の場所に戻って行く… 

一時の遊び、気まぐれ、気の迷い？  ヘテロとの恋なんて長続きしない、泣くのは決まって こっちの方だ

「 そんなもんだよ… 」

「おーい🎵 笹取りに行こうぜぇー！」

ドアが開いて、

那留未の明るい声がした！

今日は恒例の七夕会。

そして異例の49コラボバージョンだ

「ん、じゃ行こう」

詩音はそそくさと外に出る

「 あれ？みんなは？」

「今、49やってるから動かんよ」

「フォーティ ナイン？なにそれ、ゲーム？」

「ドラマだよ、ドラマ 」

「ドラマ？」

「ん、なんか、地球の女がぁ、 宇宙人の女と結婚して、離れ離れで子育てして、どうのこうのって 変な話し、ちっともおもしろくない！クッキーのが全然面白い！行こうぜ、どうでもいい 」

～～～～～～～～～～～～～～

基地内のラウンジに一人、ポツンとクレインがいる。

日頃は行かない空間だが、グラスの酒をハイペースで飲みながら、窓に打ちつける雨をぼんやりと眺めていた。

（向こうは晴れているだろうか）

「黄昏てるわね」

どこからともなくレオンが現れる、

「… こんなところで一人？  」

すべて お見通し、いつも承知の上で あえて意地悪なことをいう、まあ毎度のことだ。

「 たまには、そういう気分の日もあるわ 」

不機嫌そうなクレイン、

煩わしいと思いつつも つい相手にしてしまう、これも毎度のこと。

「 結局、行かせたのね、貴女も甘いわね 」

隣に座って、パネルで適当な酒を頼む

「 ムッ、宮村でお祭りだとか、ジジ〔祖父〕の手伝いしたいっとか言われたら許否れないわ💦 」

「 手伝いね～」😏

うふっ、七夕ですものね～🎶カンパーイ

「  無事に バス・ポイント入れたし、少し位はね、いいかと思ったのよ！ 向こうの皆も心配してくれてたから、御礼参りも兼ねて…。サクラのやつは、どーせ遊ぶことしか考えてないんだろうけど  」

サクラのためにブラッセルに戻って。サクラの事だけ考えて、ここで一生懸命 子育てして…。

でも 結局、地球に行ってしまうなら…。くすん

私は何のために一人で頑張ったの？ なんて…思ってしまう

「クレイン、酷《ひど》い顔してるw」

レオンはクレインのあごに触れる

「 ほっといて！」

「 …顔 洗って、化粧直して、早目に 家に帰りなさいよ 」

レオンは 珍しく、あっさりと背を向けて行ってしまう。

───

『ヤシャワナ〔子守りIB〕、明日、晴れる？』

『 いいえ、明日は雷雨です！』

『雷雨？！』

サクラとフェイは顔を見合わす

『ほんとかよ』

『ヤシャワナ、雷雨好きだね 』

『はい！好きです、特に気団性雷雨が好きです』

雷雨でもなんでもいいや、と、サクラたちは地球にやって来た

宮村の七夕《しちせき》祭は夜明けの晩から始まる、今年のお篭り巫女はレフだったから、結局、サクラは、この大事な夜を二人で過ごすことはできなかった。

「 モフシリタイフーンだぁ、郭翁扇《かくおうせん》の舞をうけてみよ！」

「 なにぃ！ そんなもの、この殀魔 ビリー柳馬頭《りゅうばとう》が粉砕してくれるーっ」

劉成とサクラは笹を振り回して ふざけ合う。レフと居られなくても友達がいれば、それはそれで楽しいのだ。

公民館の屋根の上には、フェイと蓮。村で集めた笹竹を杭に縛って飾りつけた

「 おい、あと５本は挿せるぞ！」

「蓮、聞こえてねぇよ、あいつら 」

フェイは やつらを指差す

「 もういい、ちょっと休憩しよう、天の川が見える」

光河が揺蕩《たゆ》う、

紺碧の空に 月が優しく寄り添い、天頂を飾るは ひときわ輝ける二つの星。

蓮たちは、屋根に寝そべって 満天の星々に包まれる。家紋の吹き流しと 願いの短冊が揺れていた

“地球に住みたい、レフといつも会えるようになりたい”

“サバゲーで優勝できますように”

“師匠より強くなる、そして認めてもらう”

“V隊の総長になって白亜章を取る”

「 願いは叶うかな？」

「 叶うだろ… 俺は絶対 叶える」

グッと握った自分の拳に誓う蓮、

「……。」

フェイはぎこちなく蓮の横顔を見つめた

──

彦星と織姫だって、一年に一度は会えるのに…。

クレインは 空虚感 満載で よろよろと家路についた、そびえるプラウドタワーの赫々《かくかく》たる様が空しく、プロミス〔移動装置〕を出ると、やけに 冷んやりして、ひっそりと感じる通路を歩く。ふとルフィーの部屋のほうに目をやる。

こんなとき、せめて あいつが いれば、やけ酒に付き合わせて管を巻いて発散するのに…。

ルフィーは グランバー将軍にお供して、次の遠征用 最新式 強襲揚陸型空母の試乗会に参加してるため留守だった。助かったな、ルフィー！

「 はぁ 」

ぐちゃぐちゃ思い巡らしながら、ドアを開《ひら》く

「え？！」( 〃▽〃)

「ずいぶん 遅かったな 」

なんと、目の前にぶっちょうずらの彦星が…。

じゃなくて、レイラが腕を組み上げ立っていた。

さぁ！レイラとクレイン、久々の再会だ、

「今夜は 寝られると思うな！」が飛び出すか！！

次回、お楽しみに！！

～～～～～～～～～～～～～～

「えええーー！！うっそォー！こんなところで終わり？ そんなぁ」

マルモが悲鳴にも近い声を上げ、

なぜか大笑いしている魁斗。

「 さぁ、仕方ないから 短冊書きましょう 」

マユが気を取り直し、色とりどりのペンをもってくると、みんなで折り紙したり、お飾りを作ったり、ワヤワヤ楽しい七夕会、はじまりはじまり～。

「  今年こそレースで優勝しますように🙏」

武藤さん真剣、バイクの絵も描いてます😃

「  あたしはねぇ💕 今年こそ素敵な出会いがありますように💞  」

色白で、まつ毛ふさふさの心咲ちゃん、年がら年中  恋をしてなきゃダメな女の子なんです😁 

「  でた！万年発情鬼！！」

マリアが大声で つっこみます

「  私は、終わりのない本物の愛を探してるの～💕 マリアみたいに酒が恋人でいいんじゃないんだから 」

って、いつも終わらせてるの、この人の方からなんですけどね～！

「 終わりのないもんなんてないわよ！そーよ、私はお酒が恋人！世界の銘酒をたらふく飲めたら、それで最高よ！」

獅子舞のように首を振って、豪語する酒天童子マリア。

そりゃほんとに最高でしょうね

こちらは短冊チョキチョキ、たくさん作って書きまくってます

「ほしいものリストが 全部 叶いますように！  」

「うわーっ、マルモ 強欲っ  」

「自分だって！」

“お金持ちになりますように！”

“宝くじ当りますように”

詩音の書いた短冊を振り回すマルモ

「  よっ！低次元野郎ども！」

キッチンから、那留未の気持ちいいかけ声。

みんなが飾りを作ったり、短冊 書いたりしている間に、那留未おとうたんは ご飯作りをしています。

ちなみにナルミの願いは“健康第一、元気で長生きできますように”

だって！

「ねぇ、せいちゃん、ここどうやって折るの～？亜依花、わかんないから   教えて～  」

「  えっとぉ、じゃぁ、亜依花、聖来のお膝に座ってみて～、

そしたら教えてあげぅ～😆」

「 いやぁーん💦 恥ずかしい  」

ハートが飛び交う亜依花と聖来。

それも  そのはず この二人、

付き合いだして まだ一ヶ月ほやほや ラブラブ カップルなのです。

ストレートだった亜依花も、今じゃすっかりこっち側の人😁

え？  魁斗はどうしたって？

みなさん亜依花と魁斗が付き合ってたこと覚えていましたか…

「  もえちゃーん、こっち持ってて 」

「   もう！甘ったれんなっ、まったくぅ！  」

と言いつつイチャコキながら、飾りの輪っかを作ってますよ～😁

そう、魁斗と萌も 他人も羨む…じゃない、他人も呆れる、

らぶらぶ リア充バカップル💕

みなさん安心してくださいね☝

 まあ要するに亜依花と魁斗は、

とっとと終わって、お互い、違う相手ができたという訳です☺ 

そのうち巡りめぐって、あれー？君と僕 いつのまにか兄弟になってたの？(*ﾟ∀ﾟ*)    なんてこともあったりなんかして！

そう、はっきりいって、この世界狭いんです。

 恐ろしいですね～💦

あなたの知らない世界？

知ってる世界？

よくわかりませんが、そういうことなんです！

「なんのこっちゃ…。ご飯ができたぞぉ～」

那留未がオタマを振っている

「わーい🍴(^o^)」

みんなは笑顔で振り返る🎶

「7月７日は雨が多いからねぇ」

マユは ぶつぶつ独り言を言いながら短冊をつるす

“ 天の川が見れて、皆の願いが叶いますように！”

残念ながら、今年も7月7日は晴れませんでしたが、本当の七夕の空は 8月25日らしいので晴れるといいですね！

ヤシャワナ「雷雨です！」

えええーーー！！！！

                                        おしまい